叱らないから上達する!ひとり一人が輝く少年野球チーム!

積み上げ練習開始

1月16日(土)横大路グラウンドにおいて練習を行いました。
この日は暖かく、体も動きやすい気温でした。

毎年のことですが、この日から一年がかりの積み上げ練習が始まりました。
まずは全員を内野に守らせての捕球、スローイング、フィールディングです。
私の指導はTKの野球理論に沿って一つずつのパーツを指導し、最後に完成したパーツを集めて全体像を作るという方法をとっています。

アップが終わり練習に入る前、ベンチに戻る選手たちが歩いていたので集合をかけました。
特にメジャーチームでは、グラウンド内の移動や集合時はダッシュすることを徹底しています。
なぜなのか?

野球は瞬発力が大切です。
それに反射的に声を出すことも必要です。
これをグラウンド内ダッシュ、集合時声を出してダッシュという動きで身に付けます。
試合でダッシュすればいいと思って普段歩いていたり、試合で必要な時に声を出せばいいと思って普段声を出さないで黙っていると、試合中でも体は歩くという反応しかしませんし、出さないといけない声が出ません。
打球を走らずゆっくり捕りに行く選手を見かけたら、普段歩いてるんだろうなと思ってもらっていいでしょうね。
声の連携をしないといけない時でも黙っている選手を見かけたら、集合時に声を出していないんだろうなと思ってもらっていいでしょう。
とても地味な訓練ですが、とても重要なことなんです。これをしていると、試合中に「声出せや」とか「全力で走れや」などという、選手にしても監督にしてもカッコ悪い小言は言わなくて済みます。

ということで、超基本的な考え方の説明の後、捕球から指導が始まりました。
TKではなぜ片手捕球なのか、なぜ右側の打球は逆シングルなのか、といった理論を説明し実際にやってみます。
スローイングをスピーディーに行うのは何のためで、どうすればスピーディーに送球できるのか。これも理論を説明します。
捕球とスローイングを合わせたものがフィールディングですが、ここをスピーディーに行うのはなぜか、スピーディーに行う方法はどうすればいいのか。
まあこんなことをやってるんです。

途中、グラブの出し方と左足の踏み込み方の動きがまだできていないと感じ、3か所でペッパーを行っています。
学生コーチにも「ここが理論の肝だ」ということを説明する場合は、選手同様集合して聞いてもらいます。彼らが将来指導者になった場合必ず役に立ちますし、TK野球の凄さを、彼らが将来暮らすことになる場所で広げていってほしいからです。

どの練習も外から見ていると「何をやってるんだろう?」と思うような練習ですが、効率よく内野の動きと考え方が身に付きます。
最後のノックでは、練習前と少しだけ動きは変わりました。でも、考え方は随分変わりました。
あとは練習で体の動きを身に付けて、試合で試すことを繰り返し進歩させていくんです。

終盤にバッティングをしています。
フリーバッティング7本、フリーバッティング3本、一打席のバッティング。
フルスイングをするためには何が必要か、ということを説明しながら3種類のバッティングをしてもらいました。
終盤の打撃では、当たれば飛ぶというバッティングが少しずつ見えてきていました。この感触が大切なんです。

この日だけでも随分考え方が変わった選手も多かったと思いますが、この日はメジャー選手として力をつけるほんの入り口にすぎません。
バッティングに必要なこと。体重の乗せ方、タイミングの取り方、スイングの考え方、準備の仕方、狙い球の絞り方、スタンスの取り方考え方、チャンスで打てる考え方・・・果てしなく遠い道のりですが、一つずつやっていくんです。
これから夏にかけて強力打線を作りますが、小さな一つのパーツをコツコツと積み上げます。

余談ですが、この日の練習終了後に、とあるボーイズチームに体験に行っている卒団生を見に行ってきました。
頑張ってましたよ。
ここ数年、TKドラゴンズの卒団生たちが、中学で硬式のチームに進むことが増えました。TKドラゴンズでは上で通用する野球を指導していますので、そのうち甲子園やプロにTKのOB達がチラホラと出てくることを信じて、指導を積み重ねます。
私のTKの教え子たちが活躍してくれることを願っています。