雨ですか・・・
自主練習用に開放していたグラウンドも、雨で使用不可になり自主練中止です。
どっちにしても雨なら中止なんですが、なんか残念ですね。
来週の予定については、MGと協議して決めたいと思います。
しかし、新型コロナウイルスの影響で社会全体がここまで自粛すると、経済が止まりますね。
もちろん、人の命が最優先ですから当たり前のことですが。
皆さんの中でも仕事に影響が出ている方が少なくないと思います。
私も小さな会社の経営者ですが、こういう時だからこそ、嘆くのではなく何かのきっかけにしようと思っています。
仕事も野球もね。
さて、前回のブログの続きを書いてみようと思います。
お子さんに「イメージトレーニングをやりなさいと言わないでください」で終わっておりました。
イメージトレーニングに限定することではなく、家での自主練全般に言えることなんです。
野球に限らず勉強でも何でもそうだと思うんですが、やらす側の問題ではなく、やる側の問題なのです。
私、MGミーティングでもよくこの話をするんです。
TKドラゴンズでは選手の自発的な行動を待ちます。しかし、相反するようですが英才教育についての考え方も論じています。
いろいろなスポーツでもトップ選手の中には「幼少時代から親子二人三脚」という英才教育を受けた選手がいるのも確かです。
私は、これを否定していません。この英才教育は有効的だとも思っています。
ただ、親が子どもをトップ選手に育てることのリスクを背負えるならという但し書きが必要なのです。
野球に限って言えば、子に指導する多くの親は、勘違いをしています。
私が推奨する英才教育は、親がその全てをかけて子どもを一流選手に育て上げる覚悟がある場合です。
以下の一点ができますか?
「子どもが学校から帰ってくるのを待って、バッティング、ピッチング、ノックを一通り数時間かけて練習します。毎日です。」
これをやるには、会社勤めなら午後3時に帰宅できる仕事を探すことが必要です。
自営業なら午後3時には終業です。
家族旅行はできません。親戚の冠婚葬祭にはほとんど参加はできません。
これができますか?
普通の方がこれを行うと、家庭が崩壊します。
自分の子どもに指導する多くの保護者は、自分中心の時間配分をされています。
仕事が終わってから。手が空いている時。なんとか時間を作って。
これでは英才教育とは言えません。
大人の暇つぶしです。
家庭を潰す覚悟がなければ、親の指導でトップアスリートを育てることはできません。
覚悟があれば、野球の知識が無くても経験が無くても我が子をプロ野球選手にする可能性は出てきます。
家庭を崩壊させて育てられた子どもには「プロにならないとシャレにならん」「プロにならないと食べていけない」という理由があり「プロになる」という目標と「稼ぐ」という目的があるからです。
こんなことをミーティングで言うと「・・・それはできません」ってことになります(笑)当たり前です(笑)
話を戻します。
「やりなさい」と言われて素直にする子もいれば、いやいやする子もいます。
素直にする子の中にも「言われたからする子」と「言われてみて気付いてする子」がいます。
「言われてみて気付いてする子」は言われなくても情報を与えるだけでやるかもしれません。
勘違いしないでいただきたいのは「いやいやする子」と「気付いてする子」のどちらが良いと言っているわけではありません。
「いやいやする子」「言われたからする子」「言われてみて気付いてする子」「情報だけでする子」
この「子」を「大人」に変換したらどうでしょう(笑)
でも「いやいやする大人」「情報だけでする大人」それぞれにちゃんと理由がありますよね。
「自分でやる」にはそれなりの理由が必要なのです。
興味があるかないか。
目的があるかないか。
目標があるかないか。
簡単ですが、この中に該当するものが一つもなければ「自分でやる」という理由が生まれません。
英才教育で述べたような切迫した理由が必要だとは言いません。
何か理由があれば、子どもは自ら動きます。
「もっと上手くなりたい」
「エースになりたい」
「ヒットを打ちたい」
「ホームランが打ちたい」
「レギュラーになりたい」
「完璧な守備がしたい」
「ヒーローになりたい」
他にもあるでしょう。
この小さな一つの理由から、全てが始まり何かが動き出します。
ひとたび「興味」「目的」「目標」が芽生えたら、これは誰にも止められないエネルギーを発します。
そのタイミングは子どもによって違います。
早い子なら5年生、遅い子なら6年生の終盤、あるいは中学生・・・いろいろです。自我が芽生える時なのかもしれません。
この時こそ指導者が集中的に指導するべき時です。
ここで爆発的に伸びます。
選手の爆発的な欲求についていけるよう、それを上回る知識や技術を指導者は持っておく必要があります。
しかし、どこまで伸びてもゴールはありません。
指導者を突き抜ける知識や技術は、選手自らが考え生み出していくものなのです。それが進化であり、もっと進化するためにも「自分でやる」ことを知っておく必要があるのです。
もしも、お子さんにこんなことを言われたらどう思いますか?
「もっと贅沢な暮らしがしたいから、もっと仕事して稼いでよ」
仕事します?
「それがしたいんなら自分でやれ!」って言いますよね(笑)
「活躍してくれないと面白くないから、早く素振りしなさい!」
「自分でやってみろや!」
みたいなことです(笑)
保護者の皆さんには、お子さんが「やりたい」と言った時には、可能な範囲で手伝ってあげてほしいと思います。
お子さんを信じて、口出ししたいところを我慢して応援してあげてください。お願いします。
興味が湧き、目的が生まれ、目標ができ、自分の意志で吸収し、努力し、結果を出し自信をつけた選手は「本当にこれが我が子なのか」と親自身が目を疑うほど輝いて見えるものです。
これが「ひとりひとりが輝く野球」です。
私自身、幾度も「本当にこれが自分が指導した選手達なのか」と目を細めてグラウンドを眺める経験をさせていただきました。
グラウンドにいる選手たちが輝いて見えるとき、彼らは心の底から野球を楽しいと感じているはずです。
皆さんにもぜひ、その光景をご覧いただきたいと思っています。