3Aの今年1年の変化や発見を振り返ってみたいと思います。
大きな変化は団員が大幅に増えたことです。
今年はTKドラゴンズにとっても私にとっても新たな出発の年となりました。
今年の1月、メジャーチーム12名、3Aチーム6名、団員18名でスタートを切りましたが、とにかくまずは3Aの団員を増やすことが最大の目標であり来年以降のチームの存続に直結する目標でもありました。
全ては「楽しい所に人は集まる」という私の信念から始まりました。
楽しい野球を指導することはもちろんのこと、それに加えて保護の皆さんやスタッフの皆さんとも楽しい時間を共有できるよう私を含め各チームのマネージャーやスタッフの皆さんと共に取り組んでまいりました。
その結果、おかげさまで、来年1月の入団予定者を含めますと21名もの新入団員が私たちの仲間に加わっていただけたのです。
卒団生を送り出し、来年は28名からスタートを切ります。
3Aチームが6人からスタートした時は、藤木マネージャーが「冬の時代」と遠い過去を振り返るように言われていますが保護者の間には「本当に野球ができるんだろうか」という不安が漂っていました。
練習内容を楽しい内容に見直し、選手や保護者の皆さんとのコミュニケーションを積極的にとっていくうちに徐々にではありますが3Aチームに楽しいエネルギーのようなものが生まれてまいりました。
体験に来てくれた子ども達や保護者の方を選手もスタッフも全員で歓迎し、まずは試合ができる人数を目指しました。
少しずつ人数が増えてくようになりましたが、当初は体験にきていただいて入団を決意されるまでの期間が1ヶ月以上かかっていたように記憶しています。
人数が10人11人と増えだしますと体験から入団に至るタイミングが徐々に速くなってくるようでした。そのうち毎月2人前後の入団が続くようになり子ども達や親御さんの名前を覚えることに苦労しましたが、私にとっては涙が出るほど嬉しい苦労でした。
ウェルカム感満載で始まった人を増やす取り組みは現在でも続いています。大歓迎されて入団してきてくれた子ども達は、新たな体験者に対しても大歓迎してくれるようになり、今ではウェルカム感が3Aのチームカラーになっています。
楽しい場所には人が集まります。そして人が集まればエネルギーが発生します。人のエネルギーは多くの人を呼び寄せ、渦を巻くようにうねり、さらに大きなエネルギーへと成長していきます。
今、TKドラゴンズという場所は多くのエネルギーであふれているように感じます。
それは夢や愛や希望といったプラスのエネルギーです。選手や保護者の皆さま、そして初めて体験に来ていただいたみなさんをも包み込めるような大きなプラスのエネルギーをTKドラゴンズは持っていると感じています。
来年はさらに暖かいエネルギーでチーム全体を包み込めるよう取り組んでまいりたいと思っています。
大きな発見もありました。
これは指導者として考えもしなかったことでした。
人数が揃い試合をするんですが、野球初心者の子ども達も多く詳しいルールまで教える時間が無かったんです。
そこで試合ではサインを出さないことにしました。出さないというより出せないという状況でした。
結局16試合全てノーサインで通すことになります。
予定ではルールを覚えた頃を見計らってサインを出そうと思っていたんです。
ところが「あれ?ちょっと待てよ」と思ったんです。
ノーサインで試合をしてみて数試合が過ぎた頃、子ども達の動きがとても良いことに気付きました。
特に盗塁のスタートが良いんです。成功率も高い。
盗塁のサインを出していた時は、サインを出してもスタートを切れない選手やスタートの遅い選手やけん制球で刺される選手が多かったんです。スタートの練習やけん制球の対応やピッチャーのモーションの盗み方なども練習していたにも関わらずうまくいかないことが多かったんです。
ところがノーサインになるとめちゃくちゃスタートが良いんですよ。ピッチャーのモーションを盗むのが異様に上手いんです。「こんな感じのスタートを切ってほしい」と願っていた最高のスタートを切るんです。
子ども達には「走れるなら走れ」と言ってあるだけで「この場面では走るな」ということは言っていませんので、状況を無視して走ってアウトになり試合を壊してしまうリスクはあります。
でも子ども達は状況もちゃんと考えているようなんですよね。
私はこの状況を見て地味に衝撃を受けていました。
盗塁の練習をしてサインを出すより、サインを出さず子ども達が体で感じて勝手に走る方が遥かに良い動きをするのか?
監督ってなんなんだ?サインってなんなんだ?
もちろんある程度の知識は指導するべきですが、一度教えたらあとは選手に任せる方が伸びるんじゃないかと感じたのです。
竹の子リーグの新人戦の準決勝を僅差で勝つんですが、試合後の成合スコアラーのひと言が衝撃的な状況を象徴するようなものでした。
「子どもらが勝手に野球をやって勝手に勝ったって感じですね」
う~ん、確かに。私も同じように感じていました。
こんな型破りなプレーを子ども達がするのか!でもこれって見ていて楽しいぞ!指導者として野球観が変わるような試合でした。
「こうでないといけない」と指導すれば子ども達は指導した通りやろうとします。
でも「こうすることが良いとされているけど、もっと違う方法があるかもしれない」と指導すれば子ども達は自由な発想でプレーを考えます。
来年もさらに子ども達の発想が膨らむような指導をしてみたいと思います(笑)
最後になりましたが、
藤木マネージャー、スタッフの皆様、指導者の皆様ありがとうございました。
審判をやっていただいた皆様ありがとうございました。
スコアラー、グラウンド整備、グラウンドの申し込み、道具の運搬、写真撮影、ブログアップ、お子さんの送り迎えなど保護者の皆様にもいろいろお手伝いいただき本当にありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
感謝しかないです。
良い年をお迎えくださいませ。