やっと非常事態宣言が解消され、グラウンドで練習ができるようになったと思ったら梅雨入り・・・
ほんまに今年は厳しいですなぁ。
土曜日は一日雨。早々に練習中止が決定しました。
来週はできると良いですが・・・祈るしかないです。
オンライン指導が終わり、先週からグラウンドでの練習が再開されました。
それと同時に私も、個人指導モードからチーム作りモードに切り替えています。
私の近くにおられるスタッフやコーチ陣は気付いていると思いますが、グラウンドの私はオンライン指導のような優しい会長ではありません。
どちらかというと、選手に近づきすぎないようにしています。
もちろん選手達は可愛いですし、できれば全員試合に出てほしいと本気で思っています。しかし、選手と私の距離感は大切だと感じているのも事実です。
私は会長ではありますが、メジャーチームの監督ですので指導もしますし、選手起用もしますし、選手の入れ替えもします。全て平等にというわけにはいきませんが、公平な指導はしているつもりです。
ピッチャーにはピッチャーに必要な技術や自分の力を信じる精神力を授けますし、キャッチャーには相手打者を打ち取るための特別な知識や考え方を指導します。ショートやセカンドといった守備の要には守備の考え方や知識や特別な技術を指導します。ファーストやサードや外野手には守備というよりも打撃を伸ばす指導をします。控え選手にはワンポイントでも戦力になってもらえるよう、打撃、守備、走塁、ランナーコーチの中から何か一つでも武器を持ってもらう指導をします。
今シーズンはこれからこういった指導に入るわけですが、選手の技量やポジションや学年によって指導内容が異なりますので平等には指導できないのですが、全ての選手に指導は行います。
試合では選手の実力や結果を基に選手起用を行います。
ポジションや打順、レギュラーや控え選手を決めるうえで、私が大切にしているのは選手との距離感です。
選手との距離感が近すぎると選手起用を行う際にクリアな判断ができないと感じています。逆に距離が遠すぎると判断のしようがなく、他のスタッフに聞かないと分からないということになります。
もし私が、控え選手に「頑張ってレギュラーを獲ってみろ!」と必要以上の情熱を注いで指導をしたとします。で、その選手が本当に頑張って努力をしたとします。こうなれば多少の実力の差は気にせず控え選手をスタメン起用するかもしれませんし、私はそれができてしまう立場でもあります。しかし、そんなことをして誰が得をするんでしょうか?試合でも勝てませんよ。指揮官の偏った温情は全ての歯車を狂わせ、取り返しのつかないことになってしまいます。
また、もし私がレギュラー選手や高学年の選手に必要以上の情熱を注ぎ過ぎると、控え選手が伸びてきて試合で結果を出し続けてもその選手をスタメン起用しないかもしれません。これでは控え選手や下の学年の選手が頑張る意欲を失ってしまいます。チームとしても強くなりません。
私がある意味冷たい選手起用をするということ、また、結果を出した選手はスタメンで起用するということを昨年5年生レギュラーとしてシーズンを戦った数名の選手達は知っているはずです。
例え中心選手であっても伸びてきた選手がいれば普通に落とされることを知っています。
低学年の選手でも新入団選手でも結果を出せば何試合かスタメン起用され、結果を出し続ければレギュラーを獲れることを知っています。
彼らが5年生の時はそうやって6年生を追い抜いてレギュラーを掴んだわけですから、6年生になればなったで後ろから追いかけてくる選手のことは怖いわけです。ですから、追い抜かれないように必死でこの数か月間は自主練を行っていたと思います。
私が褒めても半信半疑で安心などしていない感じでした。
レギュラー選手と控え選手のボーダーライン上にいる選手たちは「会長、オンライン指導では優しかったのにグラウンドでは冷たいな」と感じていると思いますが、そう思ってもらっていいんです。「信用できるのは自分だけだ」「自分がやるしかないんだ」と思わないとレギュラー選手にはなれないのですから。
余談ですが、
TKドラゴンズでは「キャプテンはみんなを引っ張れ」みたいなことは一切言いません。
決してキャプテンを軽んじているわけではありません。ただ、私はキャプテン指導をしているのではなく野球指導をしているので、キャプテンだからといってむやみに負担をかけたくないと思っていますし、キャプテンであってもまずレギュラーを獲ることや中心選手になることに専念してほしいと思っているのです。
私にしても「自分がやるしかない」「自分ならできる」と思ってやっていることがあります。
私は近い将来TKドラゴンズを、京都でトップのチームにしたいと思っていますし、プロ野球選手を輩出できるチームにしたいと思っていますし、アスリートを育てることができるチームにしたいと思っています。
きぬかけ杯で優勝しても、嬉しいですが満足はしていませんし、もっと上には上があると思っています。
常に最新の野球理論を研究しますし、練習方法も研究しますし、指導方法も研究しますし、「負けず嫌いもここまで徹底したら偉い!」と言われるように努力しています。
TKドラゴンズが京都でトップになるということは全てのチームを追い抜くということですし、TKがトップになればTKを追い抜こうとする新たなチームも出てくるわけです。トップになったら今度は追い抜かれない努力をしていくことになります。
・・・ただチーム組織はアスリートとは別物で、多くのスタッフの協力がないとできません。前にも言いましたが、TKドラゴンズというチームは、選手とスタッフという二つの組織から成り立っているのです。
少年野球が難しいのはそこでしょうね。
少年野球の組織の難しさについては、機会がありましたら書いてみますが(TKがトップになった時でしょうけど)、今日はここまでにしておきます。