こんにちは。6年生・小野翔大の父です。愚息とよく阪神タイガースのゲームを観戦に行っています。3月に京セラドームのWBC強化試合では大谷翔平選手から、いま売り出し中の才木投手、富田投手がそれぞれホームランを打たれました。でも大谷翔平選手の、あの異次元のホームランは、いまでも強烈に脳裏に焼きついています。
さて。その大谷翔平選手は、何かのインタビューで幸せについて聞かれて、「ずっとやり続けられるような、何か好きなことがあったらすごく幸せだと思う」と語っているのをご存知でしょうか。「悩んだり、つまずいたりしても、その好きなことを通しての経験なら幸せなことなんだ」とも語っています。ほんと、達観しているというか、マインドセットそのものが、あっぱれ!です。
実は最近になって、その大谷翔平選手の言葉と、わが愚息の姿が重なることがあったので、そのことを少し書いてみようと思います。
TKドラゴンズに入団させていただいたのは2020年2月、2年生の終わりごろでした。小学校で仲のよい友人が少年野球を始めたと言うので、自分もやってみたいと思ったようです。けれど、その友人のチームに入って「週末2日みっちり、朝から夕方までというのはちょっと・・」となって。。小さいころは、旅行にしろ、何にしろ、野球以外のこともいっぱい経験することも大切だ。「自主性尊重のひとり一人が輝くTK野球」という、田中会長のモットーに共感し「ここでやりたい」となったわけです。
愚息には「TKドラゴンズは土曜日の午前半日だけの練習だけどね、頑張っているひとが試合に出れるんじゃないよ。上手な選手が試合に出るのだよ。みんな家で練習してるよ」と説いたのですが・・。本人は「ふ~ん」と言うくらいで、試合には出たいけど、自主的な練習までは・・という日々を、ほんとつい最近まで過ごしてきていました。正直、ほんとにあまり上手なほうではないので、いつやめる、5年生でやめようか、と、話すことも、少なくなかったんですよね。それが・・。
ことしの春先だったでしょうか。とある練習日、偶然なのか同じ日に、瀧本監督から「翔大くん上手になりましたね。秘密の特訓してるんですか?(笑)」、福村コーチから「翔大くん、よくなりましたね!」とお声かけをいただきました。実際のところは、特に何の特訓もしてはいませんでしたが・・。
とはいえ親から見て、薄々その1~2週間ほど前から「こころ」の成長を感じ取っていました。「試合に出たいんだったら、監督さんに使ってもらえるアピールポイントが何かないとだめなんじゃないかなあ」という、いままでなら「ふ~ん」で済んでいた言葉に、突然と言ってもいいくらい違う反応が出ていたのです。いま思えば、それは「悔しさ」だったんだろうと感じます。試合に出たい、出て初ヒットを打ちたい。でもそれができない自分に対して、何とか乗り越えたいという強い思いが、どこからか沸々と⁉、自主的に湧いてきているのが見て取れていました。少しずつ「こころ(マインドセット)」が変わっていたんでしょうね。
わたしは、その変化を感じたとき、お世辞にも上手なほうじゃないんだけれど、いままでやり続けてきてよかったなと思いました。つい2週間前の練習日だったと思います。いつもメジャーチームの練習の最後は、全員が内野を守って大声で自分にノッカーに呼びかけて、ノーエラーでバックホームをした者から終わって行くのですが、その日、愚息はバウンドが合わない、他のメンバーがどんどん終わって気持ちが焦る・・、やがては、最後のひとりに残ってしまっただけでなく、その後も何度となくエラーが続いてしまったのです。
わたしはグランド整備を終えて、愚息に帰ろうかと声をかけました。すると、目を真っ赤にして涙していたのです。何度も何度も上手くさばけなかったことが「とても悔しかった」と言うのです。わたしは初めて見るその姿にどんな言葉をかけてよいやら戸惑いましたが、また一歩、「こころ」が成長したことを実感しました。いい経験をしているな、ととても誇らしく思いました。
併せて、「身体(スキル)」のほうも成長しているように思います。入団してから3年半、ようやく、この2カ月、愚息は誰に言われるでもなく、自らティーバッティングをし始めました。ことしの誓いは「試合でヒットを打つ」だったので、シーズンに入り、遂に本気度が高まってきたようです。コロナが落ち着いたのも影響しているかもしれませんね。
3年生の頃は練習に行きたくないと何度か言っていたのに、こうした「こころ」の成長とともに、やり続けられる好きなことが見つかった愚息の姿を見ていると、目を真っ赤にして涙することがあっても、それこそ、大谷翔平選手が語るように、ああこれは「幸せ」なことなんだと感じます。そういや、メンバーの●●くんのお母さんから「うちの子はひとりで壁当ての練習に行って、涙して帰ってくることがあるんです」と聞いて、その話を愚息にしたことを、いま思い出しました。愚息もその話をした辺りから変わったのかもしれません。勿論、●●くんもすごいいい経験をしているんだなあ、と感じます。
過日、チームのお父さんから「翔大くん少し声変わりしてきたんじゃない?」と言われました。なるほど。。それもあるんですね。「こころ」と「身体」の成長結果は、まだまだ子どもにしか見えない小学生であっても、顕著にプレーにも、メンバーと接するときの優しさにも、自然に表われるんですね。試合中のベンチワークでも成長したメンバーが力強く愚息を支えてくれています。頼もしい。TKドラゴンズの自分の意志で生き生きと野球をする姿とは、こういうことなんだなあ、と教えられます・・。
先週の練習試合では、愚息の放ったサードゴロがフィルダースチョイスで内野安打にならず・・、残念ながら初ヒットはお預けになりました。でも次は必ず1本打ってくれるでしょう。「TKズ、さあ、いこう!!⚾」
(なお、愚息の涙の話は、ブログに書くこと、本人の了解済みです・・www)