6月11日(土)上鳥羽グラウンドにおいて竹の子リーグ公式戦が行われ、TKドラゴンズは西山少年野球クラブさんに2-9で敗れました。
西山少年野球クラブ 1 2 0 3 3 9
TKドラゴンズ 2 0 0 0 0 2
(負 森川 1勝3敗)
1回裏、1番千間のレフトオーバー2ベース、2番鈴木のショート内野安打でチャンスを掴み4番西浦のショートゴロで同点、5番黒田の勝ち越しヒットで逆転した。
その後再逆転されると、反撃できず負けた。
守備の乱れも原因ではあるが、投手陣のリズムが悪いのが気になる。
一球一球の間合いが長いのとボールが多いのとで野手は守りにくい。
で、守備の時間がやたら長いので攻撃の集中力が下がる。こういう悪循環は野球ではよくある。
野球では「試合の流れ」という言葉をよく使うが、こういうことである。
無駄な四球や無駄なけん制は相手の攻撃時間を長くし、余裕を持って守備につかせることにつながる。相手にとっては好循環なのだ。
特に投手陣にはそういうことも指導しないといけないだろうと思いながらベンチに座っていた。
結局流れが悪くなり負けたのだが、実はこの試合では流れを良くする手を打っていた。
試合前、鈴木を呼んだ。
この日の鈴木は2番スタメン。攻撃での流れを良くして得点につなげ守備に良い流れで入れるよう指示を出していた。少し難しい指示だったが自分をコントロールできる鈴木ならできると思ったのだが、高度な考え方が小学生に理解できるかどうか試してみたかったというのもあった。
どんな指示かと言うと
1番千間が初球を打ちに行ってアウトになった場合、2ストライクまでは見逃すこと。その後は三振でもいいからとにかく粘って1球でも多く投げさせること。
千間が出塁すれば低めを打ちに行けばいい。
とこんな指示だった。
TK野球ではめったに言わない自分を犠牲にする指示を出している。
千間は打率3割、出塁率4割をキープしているものの何度言っても初球の難しい球を打ちに行って内野フライの確率が高く、相手を楽にさせてしまう。
千間が1球でアウトになった場合2番打者も早打ちタイプを置くと2球で2アウトというケースが出てくる。そのまま三者凡退となると流れとしては非常に悪くなる。
また、内野フライでアウトになった直後に高めを打ちに行ってフライアウトではホントに楽に2アウトを献上してしまう。低いライナーかゴロでミスの確率を少しでも上げたい訳なのだ。
これを防ぐために、野球の理解度が高い鈴木にゆだねていた。
鈴木は千間がヒットを打った第一打席、積極的に低めを打ちに行きライナーでショートを強襲し内野安打。
千間が初球を内野フライで凡退した第二打席、2ストライクまで見逃しその後粘って四球で出塁。
千間が出塁した第三打席、積極的に打ちに行ってヒット。
三打席2打数2安打1四球と全打席において鈴木は注文通りの仕事をしてくれた。
こういう打席の作り方は中学生でもトップレベルの選手にしかできないのだが、鈴木はやってくれた。打てるストライクを2球見逃すことは打者としては本能と逆の動きをしないといけないのでしんどいんです。
鈴木は守備ではミスもあったが慣れないファーストなので仕方ないし、練習すればすぐに良くなる。
この試合で鈴木は状況を理解した上で打撃を変えることができる選手だということが分かった。今後、もう少し難しい注文を出してもできるんじゃないか?という期待が持てた。
長打を打つ選手で打率の高い選手はポイントゲッターになるので重要な打順に置くが、監督としては状況を考え流れを作れる選手も必ず上位打線に使う。
それが野球だ。
守備でも同じくである。
スーパースターも必要だが野球を知っている選手はプロでも息の長い選手になる。
さ、練習だ。